研究課題/領域番号 |
07671908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山本 哲也 岐阜大学, 医学部, 助教授 (50134581)
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研究分担者 |
川瀬 和秀 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (40234067)
谷口 徹 岐阜大学, 医学部, 助手 (30179840)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 緑内障手術 / マイトマイシンC / 線維柱帯切除術 / 角膜乱視 |
研究概要 |
手術施工例の臨床データ解析:マイトマイシンCを併用する線維柱帯切除術を施工した症例の手術成績を検討し、術後の濾過胞の形態を超音波所見により、4種類に分類することが可能であることを示した。また、正常眼圧緑内障に対する手術成績については、手術例の約90%で眼圧が望ましいと考えられるレベルとなり、視野進行にも良好な影響が認められるとの成績を得た。線維柱帯切除術が正常眼圧緑内障の視野進行に及ぼす影響について検討し、同手術による大幅な眼圧下降が視野予後を有意に改善することを明らかにした。また、眼圧が元々15mmHg未満と低い症例では手術効果が著しくなく、むしろ視神経乳頭出血の既往など眼圧以外の要因が視野予後と関連していることを明らかにした。さらに、手術後の水晶体混濁の発生過程の観察、術後感染症の分析を行い、水晶体混濁が従来考えられていたよりも早く発生していること、マイトマイシンC併用手術により感染の増加の認められないことを明らかにした。 緑内障術後の角膜形状解析:緑内障術後の角膜形状に関する経時的観察を行い、経過観察12か月の時点において、手術部位を通る経線を最強主経線とする乱視の生ずること、この乱視は少なくとも術後1ヵ月から12ヵ月の間は大きな変化をきたさないこと、強主経線が強膜フラップに一致する傾向にあることを明らかにした。強膜弁の縫合糸の数、眼圧、レーザー切糸施工の有無と乱視の関連については、有意の関連は得られなかった。 ゲル化基剤を使用した新規マイトマイシンC投与法の検討:マイトマイシンCの新規投与法に関する一連の実験により、従来より臨床で使用されている方法によるマイトマイシンC使用量の約1/70の投与量で従来の方法と同等の標的組織濃度を得られることを明らかにした。さらに、動物手術モデルにおいてもこの少ない投与量で有意の眼圧下降効果の得られることを初めて明らかにすることができた。
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