研究課題/領域番号 |
07671933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
若倉 雅登 北里大学, 医学部, 助教授 (50137931)
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研究分担者 |
山本 昇 北里大学, 看護学部, 教授 (10050543)
川崎 いづみ 北里大学, 医学部, 助手
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キーワード | 網膜ニューロン / ミューラー細胞 / 細胞内カルシウム濃度 / グルタミン酸受容体 / アセチルコリン受容体 / 神経伝達物質 |
研究概要 |
家兎網膜から非髄鞘部を小片化して浮遊培養とし、1週間後にこれを再度新鮮培養液中のカバーガラス上に培養仕直すことにより、ニューロンの殆ど混入しないミューラー細胞の培養が得られた。網膜ニューロンの培養はミューラー細胞上に生後1-2日の幼若ラット網膜をトリブシン処理したものを蒔くことにより、得られた。細胞内カルシウム濃度画像解析装置とカルシウム指示薬(Fura-2AM)を用いて、ミューラー細胞または網膜ニューロンに受容体アゴニストをアンタゴニストの存在、非存在下で作用させることによる、細胞内カルシウム濃度を調べた。まずゲルタミン酸受容体のうちAMPA/KA型受容体がミューラー細胞に存在する可能性を過去に指摘したが、その受容体の役割を知るためニューロンとミューラー細胞のアゴニストに対する応答性の違いを調べた。ミューラー細胞はニューロンに比べ10-100倍高濃度のアゴニストで応答がみられたが、培養内を予め高濃度のカイニン酸に暴露しておくと、ミューラー細胞の受容体アゴニストに対する応答が、低濃度化しかつ応答細胞の頻度も多くなることがわかった。この結果は論文にまとめられた。アセチルコリン受容体についても同様の方法で調べてきたが、ニューロンではニコチン、ムスカリンいずれの型の受容体アゴニストにも応答がみられるが、ミューラー細胞ではムスカリン受容体アゴニストのみから応答が得られた。ムスカリン受容体の薬理学的サブタイプを調べる実験からは、両細胞ともM1が優位と考えられた。
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