研究課題/領域番号 |
07671965
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
程 くん 新潟大学, 歯学部, 助手 (40207460)
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研究分担者 |
朔 敬 新潟大学, 歯学部, 教授 (40145264)
木村 信 新潟大学, 歯学部, 助手 (80251825)
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キーワード | 唾液腺腫瘍 / 腺様嚢胞癌 / 三次元培養 / 細胞外基質 / III型コラゲン / IV型コラゲン / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / ファイブロネクチン |
研究概要 |
平成7年度には、コラゲン・ゲル包埋培養法において、おもに免疫組織化学的方法をもちいて検索した。 ヒト腺様嚢胞癌由来株細胞ACC2/ACC3をI型コラゲン・ゲル包埋法によって培養し、培養開始後24時間毎に4%パラフォルムアルデヒドで固定し、パラフィン切片を作製した。切片は通常の組織化学のほか、I・III型コラゲンと四種の基底膜分子:IV型コラゲン、ラミニン、ヘパラン硫酸プロテオグリカンのウサギ抗体、さらに細胞分化の指標検索に用いる各種ケラチン、上皮膜抗原、ミオシン、S-100蛋白質等の抗体とコロイド鉄またはロ-ダミン標識二次抗体を用いて染色をおこなった。そして、共焦点レーザ顕微鏡および免疫電顕にて観察した。その結果、この培養環境下で、ACC2/ACC3は球状の胞巣を形成して、その内部に偽嚢胞構造を形成すること、それらの嚢胞内には基底膜分子、III型コラゲン、ファイブロネクチンの貯留が確認された。 上記のとおり、腺様嚢胞癌のように極めて特異的な病理組織象をしめす腫瘍の性格をより生体にちかい状態で検索でき、腫瘍細胞自身の合成分泌する細胞外基質によって、腫瘍の増殖が制御され、腫瘍の病理組織学的構築も規定されることを、具体的に証明することができた。したがって、免疫電顕法および共焦点レーザ顕微鏡法によって、細胞内外の現象を断層像で捉えるための準備ができたことにより、平成8年度にハイブリッド組織化学によって、各基底膜分子の遺伝子発現状況をあわせて検討した。この実験系の確立によって、さらに扁平上皮癌のように腫瘍細胞が間質の線維芽細胞を誘導して細胞外基質を形成させるというより複雑な腫瘍間質形成経路の解析にも応用の道が開けてくると期待できる。
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