研究概要 |
1.線毛をもたないP. intermedia strain E18からmechanical shearing, Ammonium sulfate precipitation, sucrose gradient ultracentrifugation, Arginine sepharoseおよびGel filtrationでE18 hemagglutininを精製した。SDS-PAGEでは25kDa付近に1本のbandが得られた。ついでE18 hemagglutininを抗原として家兎にFreund's incomplete adjuvantとともに接種し、充分抗体価を上昇させたのち、Protein A Sepharoseを用いてIgGを部分精製した。このIgGを用いてWestern blottingを行うと25kDa付近に発色がみられた。それゆえ25kDa付近のタンパクがE18 hemagglutininであると考えられる。さらに、このIgGを用いて免疫電顕で観察すると、gold粒子はP. intermedia strain E18菌体表層に点在しているのが認められた。一方、対照として用いた赤血球凝集性のないP. intermediaの菌体表層にはgold粒子は認められなかった。この結果はE18 hemagglutininがP. intermedia strain E18の菌体表層に局在することを示している。 2.Type c線毛をもつP. intermedia strain 17から類似の方法で線毛性17 hemagglutininを精製した。また部分精製したIgGを用いて免疫電顕で観察した結果、E18 hemagglutininがP. intermedia strain E18の菌体表層に局在することを示した(Oral Microbiol Immunol 11:42-50,1996)。 以上FimbrialおよびNon-fimbrial hemagglutininをP. intermediaから分離精製できたと考えられるので次のstepとしてアミノ酸のN末端やDNA sequenceについて検討中である。
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