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1995 年度 実績報告書

チロシンキナーゼとホスファターゼによる硬組織石灰化の調節機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672006
研究種目

一般研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

鈴木 邦明  北海道大学, 歯学部, 助教授 (40133748)

キーワードMC3T3-E1細胞 / 硬組織石灰化 / チロシンキナーゼ / チロシンホスファターゼ / PTP1B / PTP1D
研究概要

MC3T3-E1細胞を培養すると、コンフルエント後多層化し、16日目には結節状の部位を形成して、21日目にはほとんどディッシュで石灰化部位が認められた。培養中、経時的に細胞を回収して、細胞が分化し、基質を石灰化して行く過程での種々の酵素活性を調べたところ、チロシンキナーゼとチロシンホスファターゼ活性が特徴的な変動を示したので、硬組織石灰化における役割を調べるために精製を開始した。MC3T3-E1細胞は3種類の細胞質型チロシンホスファターゼを持ち、2つはすでに他の細胞でクローニングされてリコンビナントたんぱく発現の報告があるPTP1BとPTP1Dであったが、残りの一つはゲル濾過による分子量とその酵素化学的な性質から判断して、まだ報告されていないチロシンホスファターゼである可能性がある。一方、チロシンキナーゼの精製は始めたばかりであるが、細胞質型が少なくとも2種類存在する。
PTP1BとPTP1Dについては、リコンビナントの酵素に関してその性質の報告があるが、細胞が本来持ち実際に細胞機能に関与している酵素の精製は、我々が知る限りない。リコンビナントの酵素のSDSゲル電気泳動による分子量は、我々のゲル濾過で得た分子量に比べてはるかに小さく、PTP1BやPTP1Dは、自然の状態の細胞内では、情報伝達経路にあるほかの蛋白と会合体を形成していることを反映していると考えられる。
未同定のチロシンキナーゼとチロシンホスファターゼについては、精製標品の部分アミノ酸配列を決定した後にクローニングして全構造を推定し、その機能を推定する。また精製酵素標品を用いてその酵素化学的な性質を調べることによって、硬組織石灰化における役割を推定する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kuniaki Suzuki: "Phosphotyrosyl Protein Phosphatase-like Activity of a Clonal Osteoblastic Cell Line (MC3T3-E1 Cell)" Archives of Oral Biology. 40. 825-830 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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