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1996 年度 研究成果報告書概要

ヒト唾液ペプチド、ヒスタチンの口腔内防御作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672015
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関岡山大学

研究代表者

杉山 勝三  岡山大学, 歯学部, 助教授 (30032890)

研究期間 (年度) 1995 – 1996
キーワードヒト唾液 / ヒスタチン / リゾチーム / LPS / LTA / 細菌凝集 / 細菌排除
研究概要

1ヒスタチン類の唾液内性状: ヒト唾液中のヒスタチン5がヒスタチン3から生成することをin vitroで証明した。ヒスタチン3にα-キモトリプシンを作用させると20分以内にヒスタチン5を生成し、その後更に分解が進み、小さい断片に分解した。この断片化したペプチドは正常のヒト唾液中にも認められた。この知見は腺房細胞で生合成されたヒスタチン3から分泌の過程においてヒスタチン5が生成することを示すものである。
2)ヒスタチンのリポタイコ酸に対する作用: グラム陽性菌の表層成分であるリポタイコ酸(LTA)の種々の生物活性に対してヒスタチン類が中和的に作用することを見い出した。この知見は唾液中のヒスタチンがグラム陽性菌に対しても防御的に作用していることを示唆するものである。
3)唾液リゾチームの迅速精製法の開発: ヒスタチンの精製過程において唾液リゾチームを迅速に高収率で精製する方法を開発した。この方法はヘパリンカラムクロマトと高速液体クロマトによる2段階法によるもので、精製した唾液リゾチームの分子量は14,690であり、その比活性は卵白リゾチームに比べて約3倍強い活性を示した。
4)ヒスタチンの細菌凝集能とリゾチームの増強作用: ヒスタチン類がグラム陰性および陽性細菌を凝集することを見い出し、この凝集が唾液リゾチームによって顕著に増強されることを発見した。これらの知見はヒスタチン類がリゾチームとの協働作用によって口腔内の細菌排除の機構に関与していることを示すものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 杉山勝三: "ヒト唾液リゾチームの迅速精製とヒスタチンの細菌凝集に対する増強作用" 日本唾液腺学会誌. 38. 36-37 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] SUGIYAMA,Katsumi: "Arapid purification of human salivary lysozyme and its enhancement of bacterial aggregation with histatins" J.Jpn.Saliv.Gl.38. 36-37 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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