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1995 年度 実績報告書

口腔マイコプラズマによるTならびにBリンパ球の活性化

研究課題

研究課題/領域番号 07672035
研究種目

一般研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

柴田 健一郎  北海道大学, 歯学部, 助手 (50145265)

研究分担者 渡邊 継男  北海道大学, 歯学部, 教授 (10064362)
キーワード口腔マイコプラズマ / Tリンパ球 / コンカナバリンA / アポトーシス / TNFα
研究概要

我々は、Mycoplasma fermentans(Mf)ならびにM.salivarium(Ms)の細胞膜がコンカナバリンA(Con A)によるT細胞の活性化を阻害することを明かにした。本研究では、そのメカニズムを明かにすることを目的とした。
Mf IID 812ならびにMs ATCC23064細胞を超音波処理することにより細胞膜画分を調製した。6-9週令の雄のddyマウスの脾臓細胞をナイロンウ-ルカラムにかけ、その素通した細胞をマウス脾臓T細胞(Tms)とした。5x10^5個のTmsをCon A添加RPMI1640培地(10%FBS含有)0.2mlで48時間培養した後、0.05μCiの^3H-thymidine(TT)でパルスした。さらに、18時間培養した後、細胞に取り込まれた放射能を液体シンチレーションカウンターで定量した。
Con AによるTmsの活性化のCon A濃度依存性を詳細に調べたところ、TT取り込み活性(TT活性)は、5x10^5個のTmsに対して約1.0μgのCon A刺激で最大に達し、それ以上の濃度では急激に減少した。Tmsの死細胞の増加並びに染色体DNAの断片化により、この急激な減少はTmsのアポトーシスによることがわかった。さらに、この系にMsあるいはMf細胞膜を共存させると、Tmsのアポトーシスが加速されることがわかった。以上のことから、Con AによるT細胞の活性化は両マイコプラズマ(M)細胞膜により阻害されたのではなく、Con Aによって誘導されたTmsのアポトーシスが両M細胞膜によって加速されたものであることがわかった。両M細胞膜の有する本活性(アポトーシス促進活性)はTMFα抗体で有意に阻害された。さらに、TmsをM細胞膜で刺激することにより、TNFαが産生されることがELISA法で確認された。したがって、両M細胞膜の有するアポトーシス促進活性には、M細胞膜刺激によりTmsから産生されたTNFαが重要な役割を果たしているものと推測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 柴田健一郎,佐々木次雄,渡邊継男: "AIDS-associated mycoplasmas possess phospholipases C in the membrane" Infection and Immunity. 63. 4174-4177 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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