• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

歯科専用薬の活性酸素ラジカル消去作用と、抗炎症作用との関係の量子薬理学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 07672060
研究種目

一般研究(C)

研究機関東京歯科大学

研究代表者

矢崎 欽也  東京歯科大学, 薬理学講座, 講師 (70157973)

研究分担者 川口 充  東京歯科大学, 薬理学講座, 教授 (20096473)
キーワードphenol類 / guaiacol / Fenton Haber-Weiss 反応 / TBA法 / 活性酸素消去能 / hydroxyl radical / ascorbic acid / super oxide
研究概要

これまでに我々は微量(10^<-8>〜^<-12>M)のguaiacolが培養骨細胞の増殖およびアルカリホスファターゼの活性を促進することについて明らかにした。この細胞機能賦活化作用の機序を考えるためにphenol類の活性酸素消去作用に着目し、活性酸素種のうち強力な起炎作用を有するhydroxyl radical(OHR)に対する消去効果を調べた。これまでに報告された実験系にはsuper oxide(SO)が混在するため、SOのOHR消去作用により薬物自体の効力を正確に評価できなかった。そこで、我々は、Gutteridgeらが報告したOHR発生系を改良して、phenol類のOHR消去作用について評価を行った。OHR発生系にFe(II)塩と過酸化水素との反応系を用いた。この反応系では発生したSOがFe(II)と過酸化水素により直ちにOHRに変化するため、SOの影響を除去した状態で実験が行れる。また、この系で用いたascorbic acid(AA)は活性酸素の消去作用とOHR産生を促す作用を有することが報告されている。そこで、AAによる活性酸素消去効果の影響を受けない実験条件を設定するため、基礎実験も併せ行った。発生したOHR量はHalliwellらの方法により、TBA反応生成物ので測定した。1) OHR発生系でのAAの役割について、Fe(III)と、AAにより還元されたFe(II)のモル比が1:1となったとき、吸光度A_<532>の値が最大となった。
2) Phenol類の活性酸素消去能について、guaiacolおよびPhenolはそれぞれ10^<-10>M付近と10^<-6>M付近から用量依存性にOHR消去作用を示した。以上の結果から、この実験系はAAの活性酸素消去効果が無視できるため薬物自体のOHR消去作用の効力判定に有効な方法であること、guaiacolやphenolには低濃度でhydroxyl radical消去作用があることが強く示唆された。

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi