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1996 年度 研究成果報告書概要

象牙質およびエナメル質に対するレジン材料の接着疲労に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672068
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 保存治療系歯学
研究機関東北大学

研究代表者

遠藤 達雄  東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20168826)

研究分担者 安倍 敏  東北大学, 歯学部, 助手 (10222647)
奥田 禮一  東北大学, 歯学部, 教授 (80005024)
研究期間 (年度) 1995 – 1996
キーワードボンディングシステム / 歯科用セメント / コンポジットレジン / 接着 / 疲労
研究概要

各種ボンディングシステムを用いてコンポジットレジンを象牙質面ならびにエナメル質面に接着させた試料を長期間水中保管後、引っ張り接着強さを調べる方法で、接着強さの長期安定性が調べられた。2年間までの保管期間で接着強さの安定性が調べられた結果、ほとんどのボンディングシステムにおいて、象牙質面に接着させた後に試料を長期間水中保管することにより、接着強さが有意に低下してしまうことが判明した。これに対して、エナメル質面に対する接着強さは長期間の水中保管によっても、ほとんど低下が認められなかった。今後さらに接着させた試料を3年間まで水中保管後の接着強さの変化についても、現在検討中である。多くのボンディングシステムにおいては、口腔内での湿潤した条件で象牙質への浸透性に優れる性質があるため、接着初期において高い接着強さが得られやすいHEMA系のボンディングシステムを用いている。ところがこのHEMAは耐水性に欠点があることも指摘されており、接着後長期間水中にさらされることになる口腔内においてはHEMA系のボンディングシステムはしだいに加水分解して接着界面付近の劣化を引き起こす可能性が考えられる。耐水性の向上を目的に開発された試作プライマーを使用すると、水中保管期間2年までで接着強さの有意な低下は認められなかった。これに対して、耐性性に劣るとされるHEMA系のプライマーを併用すると、長期水中保管により接着強さは著名な低下を示した。このように耐水性PRIMERを用いることによって長期間の接着強さの安定性を改善することができた事実が今後のボンディングシステム開発へ重要な示唆を与えるものと考えられた。
各種歯科用セメントの象牙質面ならびにエナメル質面に対する接着強さの長期安定性についても現在検討中であり、今後さらに象牙質面あるいはエナメル質に接着させたコンポジットレジンあるいはセメント合着された修復物に繰り返し動的荷重を負荷することによって生じる影響について検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 遠藤達雄: "ボンディングシステムの象牙質およびエナメル質に対する接着効果-2年間までの測定結果(その2)-" 日本歯科保存学雑誌. β9・秋冬特別号. 140 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Tatsuo Endo: "Bond Effect of Various Bonding Systems to Bovine Dentin and Enamel -Durability of tensile Bond Strength to Bovine Dentin and Enamel to two years-" The Japanese Journal of Conservative Dentistry. Vol.39 Autumn lssue. 140 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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