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1995 年度 実績報告書

リン酸カルシウムセラミックス、象牙質削片、水酸化カルシウム、レジンの直接覆髄効果

研究課題

研究課題/領域番号 07672093
研究機関日本歯科大学

研究代表者

川崎 孝一  日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (90013961)

研究分担者 横須賀 孝史  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (10277600)
北島 佳代子  日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (00177841)
キーワードHAP / α-TCP / 象牙質削片 / 接着性レジン系材料 / 水酸化カルシウム / 直接覆髄 / カニクイザル / 歯髄組織反応
研究概要

本研究は、露髄部の新生象牙質庇蓋について光顕的に観察した。水酸化カルシウムを対照群として,接着性レジン系材料群、HAPまたはα-TCP群、自家象牙質削片の4実験群を設定し、カニクイザル5頭120歯を用いた。実験は1、2、4、7、13週とし、接着性レジン系材料については術直後と24時間後も調べた。
1)接着性レジン系材料では、術直後から血管の拡張、充血、出血としてみられ、組織の循環障害は強く持続していた。1週例で、すでに根尖病変の成立も1例あり、応用直下歯髄には壊死性変化もみられた。2、4週例では、露髄部は炎症反応が少ないものの、歯髄の進行性の萎縮傾向を示し、線維性組織で被覆され、周辺にはマクロファージの散見や露髄部が化膿に陥っている例もあった。4、7週例では、小孔状の露髄部生活歯髄には線維性組織の増生したが正常組織へと移行し、4週例でも血餅組織が露髄面にしばしばみられ、厚い結合組織で被覆されていた。12週以後では、歯髄は崩壊し、根尖病変が多くみられた。庇蓋硬組織は形成されなかったが、成績不良の原因としてレジン系材料の刺激による歯髄の循環障害、歯髄の膿瘍形成、血餅の影響も考えられた。
2)HAPとα-TCPは共に生体親和性が高く、それ自体は著明な炎症反応を示さなかった。2週以後に修復性変化がみられ、4週例では露髄面を越えて、窩洞内に肉芽組織がきのこ状に増生する傾向がみられた。4週以後は、歯髄内に本材を核とした硬組織形成がみられ、α-TCPでは50日例で露髄部の庇蓋硬組織による完全閉塞例も観察された。
4)象牙質削片群では、歯髄反応が穏やかで2週以後の削片周囲には庇蓋硬組織形成が進行し、炎症反応は示さなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 横須賀 孝史、他: "接着性レジン系材料、HAP、α-TCPおよび象牙質削片のサル歯髄直接応用に関する組織学的研究" 日本歯科保存学雑誌. 39. (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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