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1996 年度 実績報告書

チタン研磨の改良に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672126
研究機関日本大学

研究代表者

水川 一廣  日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (40050025)

研究分担者 小林 平  日本大学, 松戸歯学部, 助手 (20267107)
妻鹿 純一  日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40190946)
キーワードチタン / バレル研磨 / 化学研磨 / バレル研磨と化学研磨の併用
研究概要

歯科分野におけるチタン金属の研磨は、各種歯科用合金の研磨を対象とした従来からの歯科用工具および術式が応用されているのが現状である。そして一般工業界においても同様で、チタン金属の研磨は非常に困難であることが一般的認識となっている。チタン金属の物性に対応したチタン金属の研磨システムを確立することを目的として、研究に着手した。
1.チタン金属表面の輝面仕上に関する研究:第93回補綴歯科学会「チタン研磨の基礎的研究(化学研磨)」報告、液温30℃、NHO_34mol+HF4mol溶液に化学反応抑制剤T101-3mol(田中産業)を4:6の割合の添加によって光沢を有する金属色の面がえられた。面粗さ:抑制剤の無添加では、1.72μmが1.39μmに減少したが、抑制剤の添加によって1.72μmが1.15μmにまで面粗度が改善された。処理後の表面の元素分析の結果O_2とTi元素のみが認められ、この輝面はチタン金属表面皮膜が除去された結果と考えられる。
2.チタン金属研磨における化学研磨とバレル研磨の併用に関する研究。第94回補綴歯科学会「チタン研磨におけるバレル研磨と化学研磨の併用」報告した。化学研磨の研究結果、バレル研磨との併用によってより研磨の合理化の可能性を見いだし、バレル研磨の効果が高いことがわかった。バレル研磨のメディアの切削能率に応じて研磨面の粗さと光沢度には相関関係が認められ、面粗さ0.60μmでは光沢度(Gs20°)で72.2を示し、続いて化学研磨を行うと、光沢度は飛躍的に増加し(Gs20°)350を示し、面粗さも大きく改善され0.27μmを示した。よってバレル研磨と化学研磨の併用による効果が大きいことが認められた。
3.今後の研究方針。上記の研究の結果、バレル研磨と化学研磨の併用による効果が大きいことから、バレル研磨に関する術式並びにメディアの選択およびその組み合わせに関してチタン合金の研磨に最も適応したメディアを被研磨体の面粗度に応じた選択に関する研究、および化学研磨との併用時期に関する研究も合わせて行う予定でいる。また研磨槽の縦回転、および横回転における研磨効率の研究では、縦回転が横回転よりも研磨術式および研磨効率において有効であることが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 水川一廣: "チタンの化学研磨による輝面研磨法" 歯科技工. 23. 989-994 (1995)

  • [文献書誌] 水川一廣.妻鹿純一: "チタン研磨の基礎的研究-試作化学研磨液の検討" 日本補綴歯科学会雑誌. 93回39・特別号. 103- (1995)

  • [文献書誌] 水川一廣.妻鹿純一: "チタン研磨の基礎的研究-バレル研磨と化学研磨の併用" 日本補綴歯科学会雑誌. 94回39・特別号. 153- (1995)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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