研究課題/領域番号 |
07672136
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
亀水 秀男 朝日大学, 歯学部, 助手 (00152877)
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研究分担者 |
後藤 隆泰 朝日大学, 歯学部, 講師 (30121320)
土井 豊 朝日大学, 歯学部, 助教授 (40116067)
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キーワード | 鋳造用埋没材 / 耐火材 / リン酸アルミニウム / ベルリナイト |
研究概要 |
1)ベルリナイトの合成 1.加熱法について 室温で、各種の合成アルミナ水和物(Al_2O_3・nH_2O)とオルソ第1リン酸アルミニウム(Al_2(H_2PO_4)_3)との混合物を蒸留水を加えたスラリー状態で反応させた。粉末X線回析法では硬化生成したものは非晶質であった。この非晶質相を100℃以上で脱水乾燥するとオルソ第3リン酸アルミニウム(AlPO_4)に結晶化した。通常の溶液反応では結晶学的に安定なクリストバライト相やトリジマイト相が結晶化するが、上記の出発材料で反応させ、反応条件を選択することによってベルリナイト単一相も生成することがわかった。 2.水熱法について 市販されているAlPO_4を種結晶として各種濃度のリン酸2水素アンモニウム溶液に入れ、オートクレーブ中で加熱反応させ、再結晶化させた。窒素雰囲気では、リン酸アルミニウム水和物が生成した。また、脱気せず酸化雰囲気で行うと水和物は生成せず、リン酸アルミニウムの結晶性が高くなった。しかしながら、上記の方法より結晶性の高いベルリナイトは生成せず、合成条件の再検討が必要である。これら研究結果を考慮し、次年度の課題とする。 2)合成ベルリナイトの結晶性、膨張性の解析 加熱法で合成したベルリナイトの生成量や結晶性は、使用した合成アルミナ水和物の水和量や粒子性状によって影響を受け、さらに出発材料である第1リン酸アルミニウムの結晶性によってもベルリナイトの結晶性に影響を与えることがわかった。 脱水乾燥後、ベルリナイト-クリスタルファイト転移(再組織型転移)が起こらない700〜800℃で一定時間加熱処理によりベルリナイトの結晶化を促進させ、結晶性を高めた。得られたベルリナイトは、我々が従来利用していた有機溶媒合成のベルリナイトの結晶性と膨張性に近いことがわかった。
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