研究課題/領域番号 |
07672155
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
熱田 藤雄 千葉大学, 医学部, 助手 (60202644)
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研究分担者 |
佐藤 研一 千葉大学, 医学部, 教授 (40009139)
丹沢 秀樹 千葉大学, 医学部, 助教授 (50236775)
横江 秀隆 千葉大学, 医学部, 講師 (70261930)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / p16遺伝子 / 細胞周期 / 癌抑制遺伝子 |
研究概要 |
p16遺伝子は、当初CDK4/cyclinD1の特異的なインヒビターとして発見された。さらにこの遺伝子が多くの悪性腫瘍で異常を起こしていることが明らかにされ、細胞周期の異常と悪性腫瘍の発生を結びつけた新しいタイプの癌抑制遺伝子として注目されている。本研究では口腔扁平上皮癌細胞株あるいは手術、生検によって得られた口腔扁平上皮癌原発巣より得られたDNAを材料にPCR-SSCP法、ダイレクトシークエンス法およびDelition analysis法にてこれら細胞周期制御遺伝子の変異を解析した。その結果細胞株の57%に、原発巣の6%にp16遺伝子の異常が認められ。さらにその異常はともにコドン80(CGA→TGA;Arg→Stop)におけるナンセンス変異であった。従ってコドン80はp16遺伝子異常のホットスポットであることが推測された。いままでサイクリンDの増幅、過剰発現が癌化、異数倍体化につながると考えられてきたが、サイクリンDは正常でもそれを負に制御しているCDKインヒビターの変異が生理的なG1期からS期への進行を狂わせていることが十分示唆される結果となった。
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