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1996 年度 実績報告書

テフロン膜を用いた顎骨欠損具の治療法の開発及び顎骨再生を促進する因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07672161
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

根岸 明秀  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (60270914)

研究分担者 春日井 昇平  東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (70161049)
吉増 秀實  東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (70137933)
キーワードプロスタグランジン / シクロオキシゲナーゼ / インドメタシン / アラキドン酸 / 遺伝子発現 / 骨形成 / 骨髄 / コルヒチン
研究概要

プロスタグランジン(PG)は、骨組織において骨芽細胞、破骨細胞またはそれらの前駆細胞の増殖、分化に作用するなど、骨代謝の調節に関わる因子の一つと考えられている。従来よりPGの作用は骨吸収に関する研究が盛んに行われてきたが、近年in vivoにおいて、P G投与により骨量が増加することが報告されるようになり、骨形成作用について注目されるようになった。しかし、内因性のPGが骨形成にどのように関与するのか不明な点が多い。一方、PG合成酵素である、シクロオキシゲナーゼ(COX)には、構成型のCOX-1と誘導型のCOX-2の2つのサブタイプが存在することがわかっている。
そこで我々はコルヒチンによって誘導される骨形成モデルを用いて、PG合成の指標としてCOXの遺伝子発現について検討を行い、さらにCOX活性の阻害薬インドメタシンを用いて内因性PGと骨形成の関係を検索した。その結果、COXの遺伝子発現は骨形成初期のコルヒチン投与後1日目において、誘導型のCOX-2ばかりか構成型COX1の遺伝子についても一過性の上昇が見られ,これら異なるCOX遺伝子の発現が骨芽細胞の前駆細胞の誘導、増殖に関与することが示唆された。また、コルヒチン投与後4日目の骨石灰化時期に、COX-2のみ遺伝子発現が再度上昇することが確認され、COX2が骨芽細胞の分化に関与する可能性が示された。更に、COXの阻害薬であるインドメタシンを投与することにより、コルヒチンにより誘導される骨形成が抑制されることが明らかになった。以上より、このモデルにおいて内因性PGが骨形成に重要な役割を果たし、更にPG合成酵素であるCOXの特徴的な発現様式が本骨形成のプロセスに密接に関わっている可能性が示唆された。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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