血中希釈併用・低血圧麻酔時の心筋の組織PO_2及び代謝機能に関する研究を行った。血液希釈は脱血量の1.5倍のサリンヘス(20ml脱血 30mlサリンヘス投与)を用いて行い、低血圧はニトロプルシッド(以下SNP)を用い、コントロール値の70%を目標に90分間行った。心筋の組織PO_2は希釈後及び低血圧中は対称値に比較して有意な低下は示さなかったものの、PO_2電極の数値が経時的に変化するためバラツキが多く、心筋組織PO_2の正確な値が求められなかった。 来年度はしたがって比較的数値のバラツキが少ない肝、腎の組織PO_2を測定する予定である。又、代謝面では低血圧90分で乳酸・ピルビン酸の値が上昇したがpH、BEは希釈後に比べて有意な変化を示さずシアン中毒の可能性は低いものと思われた。
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