• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

口蓋裂患者の口蓋表面知覚が音声言語におよぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672188
研究種目

一般研究(C)

研究機関東京歯科大学

研究代表者

内山 健志  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (40085874)

研究分担者 小枝 弘実  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (00260943)
キーワード口蓋裂患者 / 口蓋表面知覚 / 構音 / 振動覚 / 自己調整
研究概要

音声言語は聴覚のみならず口腔内表面知覚および構音器官深部感覚などの感覚情報と構音運動との間のfeed back systemにより自己調整されており、これらの一部に異常をきたした場合、構音障害が生ずるといわれている。したがって口蓋裂患者の口蓋表面知覚異常は構音運動および正常言語獲得に何らかの影響を及ぼしうることが考えられる。そこで術後口蓋裂患者の口蓋表面知覚、とくに振動覚を客観的に測定し、その値を正常人と比較検討することから始めた。
口蓋粘膜の表面知覚の測定部位は正中硬口蓋前方部、健側と患側の小臼歯部、軟口蓋正中部であり、まずテクノローブ社製振動覚計を用いて、おのおの3回測定した。なお、測定は口腔内であることから口蓋の表面知覚測定が容易にできるように、振動覚計のプローブを特注して先端プローブの大きさが従来より小さいものに、また端子を長いものに変更したものを、さらに振動覚値の時間的誤差を少なくする目的で、患者が振動の感覚を認識できると同時に患者にレバ-を押させて値を止めることができるように特注して使用した。表面知覚測定の他に聴覚的開鼻声度、会話明瞭度、異常構音のチェックも同時に行った。これらの測定ならびに調査を、Perko法による二段階口蓋形成術施行患児のグループ、Perko法以外の方法で口蓋裂手術を行った術後口蓋裂のグループ、咽頭弁移植術を適応となった鼻咽腔閉鎖不全の認められるグループなどで行い、データ求めるとともに、ほぼ年齢の近い正常人のデータを求め比較検討した。
その結果、正常人よりPerko方施行患児で、また口蓋裂患者では健側より患側で、大きな値を示す傾向が認められた。今後は、さらにデータ数を増やすとともに、詳細な検討をしていく所存である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 内山健志,他.: "Nasometerによる開放性鼻声の客観的評価について" 日本口蓋裂学会雑誌. 16. 130-138 (1991)

  • [文献書誌] 内山健志,他.: "X線テレビとコンピュータシステムを用いる口蓋裂患者の咽頭弁移植術前後における構音器官運動画像の解析" 日本口蓋裂学会雑誌. 18. 272-281 (1993)

  • [文献書誌] 内山健志,他: "全上下顎骨同時移動術前後における鼻音性の変化に関する研究" 日本口蓋裂学会雑誌. 19. 66-76 (1994)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi