研究課題/領域番号 |
07672197
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
本間 義郎 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60157112)
|
研究分担者 |
水沼 秀之 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (70267516)
土肥 雅彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20257306)
河原 健司 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (80247311)
水谷 成孝 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (40200000)
井上 聡 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (50139557)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
キーワード | 口腔粘膜癌 / ハムスター頬嚢粘膜癌 / 核DNA量 / DNA Ploidy pattern / 上皮異形成 / PCNA陽性率 / Ag-NORs / 再発 |
研究概要 |
1995年度:口腔粘膜癌症例で周辺の粘膜上皮に組織学的に異常がみられた31症例、45病変の組織学的所見では、過角化ないし上皮過形成のみが4例、軽度異形成16例,中等度異形成6例、高度異形成5例であった。これら異常上皮のDNA Ploidy patternはdiploidyが24病変、aneuploidyが13病変であった。核DNA量は全般的には癌と健常上皮の中間的な値を示していたが、diploidy patternの5病変、aneuploidy patternの6病変では癌の最低値を越えていた。異常上皮の異形成の程度とDNA Ploidy patternとに明らかな関連性はみられなかったが、高度異形成ではDNA量も高い傾向であった。PCNA陽性率は上皮異形成と相関するが、基底層、棘細胞層でかなり明確な局在を示すものがあり、Heterogenityを既に獲得していることが示唆された。 1996年度:DMBA誘発ハムスター頬嚢粘膜癌には、組織学的に異形成上皮から生じる浸潤癌と,乳頭状増殖上皮から生じるの疣贅癌2通りがあり、いずれも多中心性に発生していた。頬嚢癌の周辺上皮には組織学的には過角化を示すものが多く、軽度ないし高度の上皮異形成、乳頭状増殖が認められた。これら頬嚢癌周辺上皮の核DNA量は2C域にピークをもつ単峰型の核DNAヒストグラムを呈するが、DNA量の分散化や、4C以上の多倍体細胞の増加がみられた。またPCNA陽性率はAg-NORsは正常頬嚢粘膜では4.45個であるが、上皮異形成では6.05個、乳頭状上皮増殖では7.44個であった。 以上の検索結果から、癌周辺異常上皮の悪性潜在能を明らかにすることができた。口腔粘膜癌の一次治療後も、この点を十分、考慮し、再発の予防、早期発見に努める必要がある
|