研究概要 |
兵庫県N町の1983年から1987年までの5年間に成人歯科健診を受診した実人数は953名であった。同じく1993年度の受診者は413名、1994年度は411名であった。口腔検査結果から40〜59歳における歯周炎の有病者の割合を推測すると、1983,1984,1985年度の初回受診者においてそれぞれ87%,74%,87%であったのに対して、1993,1994年はそれぞれ69%,52%であった。40〜49歳,50〜59歳の一人平均現在歯数はそれぞれ25.1本、23.5本(1994年度)であったのにたいし、60〜69歳,70歳以上ではそれぞれ15.8本,9.0本であり、初回受診時と1993年以降の最新受診年の間で平均2〜7本の歯の喪失を比較するべく、データファイルを作成しているところである。 職場に従事する在英日本人386人および英国人337名を対象とする口腔診査の結果からは、45〜59歳における歯周炎の有病者の割合は在英日本国人20%、英国人41%であったのに対して、35〜44歳ではそれぞれ15%、7%であった。う蝕経験歯数(DMFT)は、40〜59歳の在英日本国人11.6、英国人14.7であったのに対して、30〜39歳ではそれぞれ10.5、10.6%であった。小児期に定期的な歯科受療習慣をもっていた者の割合は在英日本国人11%、英国人 76%で、現在も定期的に歯科受療する者の割あはそれぞれ19%、60%であった。口腔診査結果と保健行動との関連をみると、在英日本人と英国人の双方において、現在および小児期、10歳代、20〜39歳のそれぞれにおいて定期的に受診していた者よりもあまり受診していない者のほうがDMFTが低い結果であった。また、英国人では夕食後の刷掃を行わない者、日本人では就寝前に刷掃を行う者、日英両者においてデンタルフロスを使う者において、DMFTが高かった。
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