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1996 年度 実績報告書

培養肝細胞を用いた肝線維化阻害物質の探索

研究課題

研究課題/領域番号 07672268
研究機関広島大学

研究代表者

大塚 英昭  広島大学, 医学部, 助教授 (00107385)

研究分担者 井出 利憲  広島大学, 医学部, 教授 (60012746)
キーワードコラーゲン / M細胞 / Premna subscandens / 肝線維化 / フェニルエタノイド / アクテオサイド
研究概要

旧年度中に確立されたM細胞の培養条件および活性評価の指標を用いて、第一段階とした幾つかの植物抽出祖エキスのスクリーニングを行い、コラーゲン線維の生成度合いを光学顕微鏡下観察した。その結果ウリノキ科の植物、クマツヅラ科植物さらに栃の実、ビンロウジュ、ピ-カンシェルにコラーゲン線維生成抑制活性が認められた。
本年度はまず沖縄県で採集されたヤエヤマハマクサギ(Premna subscandens,クマツヅラ科)に注目して、活性を指標に、そのメタノールエキスを溶媒分配すると活性はブタノール可溶画分に移行した。この段階で200μg/mlで充分な活性が認められた。本画分をダイヤイオンHP-20、順相、逆相シリカゲル、液滴向流クロマトグラフィー等で順次精製を繰り返し、活性成分の単離、精製を行った。活性成分は比較的極性の強い物質であったが、薄層クロマトグラフィー上、硫酸噴霧後加熱すると特徴的な朱色を呈し、単一スポットになるまで精製された。本物質は微黄色粉末で、核磁気共鳴スペクトル、質量スペクトル等を用いて構造解析を行った結果、グルコースの一位に3.4-ジヒドロフェニルエタノール基を有するフェニルエタノイド誘導体であると推定された。さらに2次元核磁気共鳴スペクトルの詳細な検討の結果、本物質はアクテオサイドであると同定された。アクテオサイドはフェノール性の化合物であり、近年多くの薬理活性試験において活性を示す、大変興味深い物質である。
また同植物のその他の成分検索も鋭意行い、新規フェニルエタノイド、アシル化イリドイド配糖体、メガスティグマン配糖体、特異な4員環を有するツルキシニック酸の誘導体等を多くを単離、構造決定を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hirokuzu Sudo: "Search for inhibitors of collagen fibrogenesis" J. of Experiment al & Applied Cell Culture Research. 15・1. 22 (1996)

  • [文献書誌] Hirokuzu Sudo: "Premnethanosides A and B : Phenylethanoids fomleaues of Premna Subscandens" Phytochemistry. (in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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