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1996 年度 実績報告書

不斉オルトリチオ活性種の新規創製法の開拓と天然物合成への応用研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672272
研究機関長崎大学

研究代表者

渡辺 三明  長崎大学, 計測・分析センター, 助教授 (10039654)

研究分担者 松村 功啓  長崎大学, 薬学部, 教授 (60026309)
キーワードオルトリチエーション反応 / 不斉合成 / 酸化的二量化反応 / スパルティγ / 1,2,-エタンジオール / 1,2-ジフェニルコハク酸
研究概要

芳香環を有する化合物の新規リチエーション反応の開発として、不斉ダイレクターを利用した直接芳香環への置換基の不斉導入と、いわゆるベンジル位への不斉条件下での置換基の導入の2つの方法の開発を目標として研究を行った。
前者の反応では、セロリなどの精油に含まれる成分の一つである3-ブチルフタリドの合成を行った。不斉源として(-)-スパルテンとプロリンから誘導した(+)-2-(メトキシメチル)ピロリジンを用いて検討した。スパルテンを不斉アミンとするリチエーション反応は収率の点で難点があることが判明したが、不斉ピロリジン基を有するオルトホルミルベンズアミド類のリチエーション反応は高い収率で進行することが明らかにできた。目的の3-ブチルアルデヒドは光学純度は7%eeであり、さらなる改良が必要である。
後者のベンジル位での種々の不斉反応の開拓では、進展がはかられた。すなわち、ベンジルアルコール誘導体のOーカーボネイト、ホスホネート及びエーテル類のアルドール型反応と酸化的二量化反応を検討し、不斉源としてスパルテンやプロリンから誘導した種々のアミン類を用いることにより光学純度が約20%ee程度であるが有機合成で利用価値の高い化合物である1,2-ジフェニル1,2-エチレンジオールが合成できた。
さらに、フェニル酢酸エステルやバリノールから誘導したオキサゾリドンなどのアミド類の酸化二量化反応では、電気化学的に発生させた塩基を使うなどの新しい手法を駆使しながら、高いジアステレオ選択性並びに光学純度で1,2-ジフェニルコハク酸誘導体が合成できることを明らかにした。
これらの成果の一部は、すでに日本薬学会第116年会(平成8年3月、金沢)、日本化学会第70春季年会(平成8年3月、東京)、International Symposium on Organic Reactions(平成8年4月、仙台)で発表している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Matsumura: "Dependence of the Reactivities of Titaniuar Enolates on How They Are Generated" J.Ong.Chem.61. 2809-2812 (1996)

  • [文献書誌] Y.Matsumura: "Stereoselective Momocemgling of Phenylacetic Acid Devivatives Utilizing Electro chemically Genereted Base" Electrochimics Acts. (in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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