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1995 年度 実績報告書

シナプス可塑性を指標としたパーキンソン氏病モデル動物の作製と改善薬の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672366
研究種目

一般研究(C)

研究機関早稲田大学

研究代表者

柴田 重信  早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (10162629)

キーワード学習 / パーキンソン氏病 / ドーパミン / シナプス可塑性 / 長期増強現象 / メタンフェタミン / NO / 逆耐性
研究概要

1)学習、記憶の基礎過程であるシナプス部位の長期増強現象(long-term potentiation;LTP)あるいは長期抑制現象(long-term depression;LTD)が発生することが、空間認知の学習記憶系に重要な脳部位の1つである海馬で見いだされている。また運動系の学習、記憶に関連して小脳部位でもLTDが見られているが、錐体外路系の学習をつかさどっている線条体においては不明である。そこで申請者は、LTPあるいはLTDが線条体神経でも発生するか否かにつき、線条体からのドーパミンやグルタミン酸遊離を指標として、その遊離にLTPあるいはLTD現象が見られるか否かにつき調べた。その結果、線状体の一過性の高頻度電気刺激により、ドーパミン遊離が長時間(約2時間)持続することが明らかになった。学習、記憶の基礎過程であるLTPあるいはLTD現象を、ドーパミン遊離という生化学的手法で世界で初めて捉えることができた。2)ハロペリドールなどの抗精神病薬はその副作用としてパーキンソン氏病症状、動物等ではカタレプシ-が出現することが知られている。そこで、このような副作用発生時に線条体のLTPあるいはLTD形成も障害されているかどうかについて調べた。錐体外路症状が強く発現するハロペリドール投与は、LTP現象を抑制することが明らかとなった。3)メタンフェタミンを慢性投与し、その後4-7日間休薬し、再びメタンフェタミンを投与すると作用が強力に出現するという逆耐性現象がみられるが、この作用がNO合成阻害薬により拮抗されることを発見した。これらの研究からドパミン神経系のシナプス可塑性を調べる有用な方法であると共に、この可塑性に細胞内情報系としてNOが関与していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Inoue, H., Arai, I., Shibata, S., Watanabe, S.: "L-NAME attenuates the maintenance and expression of methamphetomine-induced behavioral sensitization and enhancement of DA release" Journal of Pharmauclozy, Experimental Thirapeutics. (in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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