• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

炎症性サイトカインとそのレセプター遺伝子発現機序の解析とその制禦

研究課題

研究課題/領域番号 07672375
研究種目

一般研究(C)

研究機関共立薬科大学

研究代表者

笠原 忠  共立薬科大学, 薬学部, 教授 (60049096)

研究分担者 向田 直史  金沢大学, がん研, 助教授 (30182067)
キーワード炎症性サイトカイン / IL-8 / MCAF(MCP-1) / 好酸球 / ミエローマ
研究概要

私共はIL-1やTNFによって誘導されるIL-8、MCAFなどの炎症性サイトカインがin vitroおよびin vivoでの役割を明らかにするため、本研究を行い、以下のような成果を得た。
(1)種々の培養細胞におけるIL-8/MCP-1/JEおよびその遺伝子発現の解析を行った。とくに、ヒト好酸球を分離しそのIL-8産生を見たところ、C5aの処理によって著明なIL-8産生が見られた(宮増ら、1995)。また、ヒトHL-60をレチノール酸およびDMSOによって好中球に分化させるとIL-8産生能が増大し、またIL-8R発現の増加が見られた。現在、この遺伝子発現へのシグナル伝達を調べる目的で、NF-kBとのゲルシフト法を検討している(論文作製中)。
(2)動脈硬化発症解析の一環として、ヒト血管内皮細胞と好中球・単球との接着における炎症性サイトカインの関与を検討した。すなわち、血管内皮細胞は単球との接着によりIL-8およびMCP-1/JEを産生することをELISA、ノーザンブロットおよび免疫組織化学染色により明らかにした。(高橋ら、清野ら、1995)。
ヒトMCP-1/JEcDNAをBCMGSneoをミエローマ細胞株で発現させた。この細胞株をユ-ドマウスに移植し、in vivoにおける抗腫瘍増殖効果を検討したところ、腫瘍の周辺に単球・マクロファージが浸潤すると共に、単球の増加が観察された(星野ら、1995)。
なお、当初計画していた、IL-8およびMCP-1レセプターの発現解析の実験はまだ、十分な成果が得られていないので、次年度での継続課題としたい。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Seino, Y.,: "Expression of cytokine-Induced neutrophil chemoatractant in rat cardiac myocytes" J. Mol. Cell. Cardiol.27. 2043-2051 (1995)

  • [文献書誌] Fujioka, N.: "Preparation of specific antibody agains murine IL-1RA and the establishment of IL-1RA as an endogenous regulator of bacteeria-induced fulminant hepatitis in mice" J. Leuk. Biol.58. 90-98 (1995)

  • [文献書誌] Takahashi, M.: "Effects of endogenous endothelial IL-8 on neutrophol migration across an endothelial monolayer" Cardiovas. Res.29. 670-675 (1995)

  • [文献書誌] Seino, Y.: "Expression of monocyte dhmoatractant protein-1 in vascular tissue" Cytokine. 7. 576-579 (1995)

  • [文献書誌] Hoshino, Y.: "MCP-1 stimulates tomor necrosis and recruitmemt of macrophages into tumors in tumor bearing nude mice" Exp. Hematol.23. 1035-1041 (1995)

  • [文献書誌] Miyamasu, M.: "Chemotactic agonists induce cytokine generation in eosinophils" J. Immunol.154. 1339-1349 (1995)

  • [文献書誌] 笠原 忠、高橋将文: "ケモタクシスの機序" 医学のあゆみ 医歯薬出版, p.610-615 (1995)

  • [文献書誌] 荒川洋一、笠原 忠: "サイトカインとアポトーシス" 臨床医 中外医学社, p.37-40 (1995)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi