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1995 年度 実績報告書

甘草毛状根でのチトクロームP-450遺伝子の導入によるグリチルリチン酸の生産

研究課題

研究課題/領域番号 07672377
研究種目

一般研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

広谷 正男  北里大学, 薬学部, 助手 (50050547)

キーワードGlycyrrhiza uralensis / チトクロームP-450 / グリチルリトン酸 / hairy root culture / PCR
研究概要

本研究を遂行するためには,第一段階としてグリチルリチン酸の生成に関与していると推定されるP-450遺伝子の単離が必須である。
Glycyrrhiza uralensis芽生えより得た水耕栽培物のグリチルリチン酸含有量に関する予試験の結果,グリチルリチン酸含量は栽培開始後30週から50週目の間に0.2%前後から0.8%前後と急激に増大することが明らかになった。そこで,95年5月に開始した水耕栽培植物の,28, 32, 36週目の根を材料とし定法に従ってtotal RNAの抽出を試みた。それぞれの材料はRNA抽出の4週間前に,低温ストレスを与えるため,室内から屋外に移動した。その結果,21.34g, 20.05g, 47.70gの根より,(1)384, (2)1020, (3)11000μgのtotal RNAが抽出された。このRNAを用いてRT-PCR法により,P-450遺伝子の単離を試みた。それぞれのtotal RNAをoligo (dT)_<20>-M4 primerを用いて42℃30min.逆転写反応を行った。こうしてえられたcDNAをtemplateとしてPCRを行った。PCRにおけるsense側のprimerをこれまで植物から単離されたP-450遺伝子の保存領域を含むCおよびDドメインよりdesignした。一方,antisense側はprimer M13M4を用いた。定法によりPCRを行うと(2),(3)由来のcDNAをtemplateとしたPCR product中,500bp付近に数本のバンドが検出された。
現在,これらのバンドからDNAを回収しTA cloning kitを用いて増幅とシーケンスを行っている。シーケンスによりP-450遺伝子と確認したのち,このインサートをprobeとしてcDNAライブラリーより完全長のクローンを検索する。こうした得られたP-450遺伝子のcDNAを組織特異的発現の制御を受けないことが知られているカリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターに連結したプラスミドをE. Coliで構築し,これを接合伝達によりAgrobacteriumに導入する。このAgrobacteriumを用いて直接接種法により,G. uralensisをはじめ他の甘草属植物の無菌芽生えに感染処理する。次いで,できるだけ多くの不定根株を得,除菌処理後に形質転換による毛状根であることの確認と同時に培養物の抽出物についてグリチルリチン酸の有無を検索する。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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