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1996 年度 実績報告書

甘草毛状根でのチトクロームP-450遺伝子の導入によるグルチルリチン酸の生産

研究課題

研究課題/領域番号 07672377
研究機関北里大学

研究代表者

広谷 正男  北里大学, 薬学部, 助手 (50050547)

キーワードGlycyrrhiza uralensis / チトクローム P-450 / グリチルリチン酸 / hairy root culture / PCR
研究概要

本研究を遂行するためには、glycyrrhizin生合成の最終段階で関与すると推定されるチトクロームP-450遺伝子を単離し,これをA.rhizogenesを介して甘草属植物に導入するため,第一に,各種甘草でのA.rhizogenesを介した外来遺伝子導入条件と導入遺伝子の検出条件を検討した。これと平行して,第二に,チトクロームP-450遺伝子単離のための諸条件を検討した。6種の甘草属植物を無菌的に播種して得られた芽生えあるいは幼植物体より得た葉,茎などを材料として用い,これに3株のA.rhizogenesを直接接種法により塗布感染処理した。生じた不定根を切り取り,Claforanを含むMurashige&Skoog寒天培地で除菌処理した後opineの存在を調べた。以上のようにして,6種の甘草より27株の毛状根の誘導に成功した。
次に約40週水耕栽培しglycyrrhizinが検出されたGlycyrrhiza uralensisの根よりRNAを抽出した。このRNAを用いてRT-PCR法により逆転写反応を行い得られたcDNAをtemplateとしてsense側のprimerをこれまで植物から単離されたP-450遺伝子の保存領域を含むCおよびDドメインよりdesignし,antisense側はprimerM13M4を用いてPCRを行った。PCRproduct中,500bp付近に数本のバンドが検出された。これらのバンドからDNAを回収しTAcloning kitを用いてpCRTMIIベクターに組み込んだ。インサートの確認はM13forwardprimerおよびM13reverse primerを用いて,コロニーPCRを行うことにより確認した。500bp付近にインサートを持つことが確認されたコロニーから,アルカリ-SDS法を用いてプラスミドを抽出し,dideoxy法によりインサートの塩基配列を決定した。これまでに計33クローンのシークエンスを行ったが,現在までのところ,P-450遺伝子の判定基準となるヘム結合中心であるシステインのコドンをもつクローンは得られていない。
現在,水耕栽培でglycyrrhizinの生成が確認されているG.uralensisとglycyrrhizinが生成されないことが知られているG.echinataの双方から抽出したtotalRNAからcDNAを調製しsubtractive hybridization法によりP-450遺伝子を単離することを試みている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Kawaguchi et al.: "Biofransformation of digitox : geuin by cultured ginsong cells" Phytochomistry. 42. 667-669 (1996)

  • [文献書誌] Y.Zhou et al.: "Flavonoids and phenylethanoids from hairy root cultures of s.baialensis" Phytochemistry. 44. 83-87 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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