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1996 年度 実績報告書

骨髄性白血病に対する分化誘導療法-新しいストラテジーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 07672380
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京理科大学

研究代表者

武田 健  東京理科大学, 薬学部, 教授 (80054013)

キーワードヒト骨髄性白血病細胞 / レチノイン酸 / 分化誘導 / GM-CSF / 顆粒球 / がん遺伝子 / bcl-2
研究概要

分化を誘導することにより癌細胞の増殖性や腫瘍性を喪失させようとする制癌の研究が,非リンパ球性白血病細胞を中心に行なわれ、さまざまな分化誘導物質が明らかにされてきた。トランス型のレチノイン酸(all-trans retinoic acid;ATRA)が急性前骨髄球性白血病(APL)患者に著効を示すことが明らかとなり分化誘導療法に光明を与えることになったが、その有効性はAPLに限局されており、患者数の多い骨髄芽球、単芽球の分化段階にある白血病に対しては、ATRAを含め有効な分化誘導剤は開発されていない。本研究では急性骨髄性白血病に対する分化誘導療法の新しいストラテジーを確立することを目的としてin vitro培養系でヒト骨髄性白血病細胞ML-1およびKG-1を顆粒球方向へ分化誘導することを試みた。その結果レチノイン酸とGM-CSFを併用すると顆粒球の特徴である分葉核あるいは桿状核をもった細胞が多数出現し、顆粒球がもつ表面抗原(CD15)が現われた。この時、C-mycやMybなどのがん遺伝子の発現が24時間以内に著しく低下し、DNA合成活性が著しく低下した。またアポトーシスを抑制するbcl-2遺伝子の発現が低下し、一週間後にはほとんど消失した。細胞死を起こしやすい状態になっていることが示唆された。今後、この実験系で細胞の寿命や薬剤感受性、マクロファージによる貧食などを検討していく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kubota,K.: "Tumor necrosis factor and lymphotoxin stimulate human myeloblastic leukemia cell (ML-1) invasion through a reconstituted basement membrane (matrigel)" Cancer Letters. 98. 233-240 (1996)

  • [文献書誌] Fuaki,F.: "Identification of the anti-adhesive site burried within the hepar in-binding domain of fibronectin." J.Biochem.121. 189-192 (1997)

  • [文献書誌] Oka,Y.: "Retinoic acid combined with GM-CSF induces morpho-logical changes with segmented nuclei in human myeloblastic leukemia ML-1 cells." Anticancer Res.17(印刷中). (1997)

  • [文献書誌] 土屋 悟: "リンホトキシン-β〜その生理的役割は?" 臨床免疫. 28. 1474-1479 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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