モノクローナル抗体を用いたサンドイッチELISA法によりIHRP定量法を確立し、正常人及び各種患者の血漿中IHRP濃度を定量したところ、炎症性疾患の患者血漿中IHRP濃度が正常人のそれよりも明らかに増加している事を見い出した。一方、IHRP遺伝子クローニングの結果より、そのプロモーター領域にはNF-IL6結合配列が存在しており、炎症とIL6の関連と、ブタのIHRPmRNAが心虚血再潅流後に肝で増加するという知見と共に、IHRPが急性期蛋白質の一つである事が考えられた。HepG2を用いた生合成実験では、ダイマーサイズのIHRP様蛋白質を検出したが、その構造については、まだ明らかにしていない。IHRPの分子内には3つのシステイン残基が存在しているが、C末側の2つがS-S結合しており、N末側のシステインはフリーのまま存在している事が明らかとなった。遺伝子マッピングの結果より、IHRP遺伝子は3p21-p14に存在しており、ITIファミリーのHC1、3遺伝子の近傍に存在している事が明らかとなった。exon-intronの構造もHC1と類似しており、IHRPがITI重鎖との近縁蛋白質である事を裏付けていた。
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