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1996 年度 実績報告書

インターロイキン1のプロセシングと分泌の連関機構

研究課題

研究課題/領域番号 07672391
研究機関東邦大学

研究代表者

小林 芳郎  東邦大学, 理学部, 教授 (10134610)

研究分担者 渡辺 直子  東邦大学, 理学部, 講師 (80230978)
キーワードインターロイキン1α / リン酸化 / ホスファチジルセリン / カルシウム / カルパイン / リポソーム / プロセシング / 分泌
研究概要

今回、標題のもとに助成金を受け、以下に記すような成果を得た。
(1)リン酸化部位を異なるアミノ酸に変化させたIL-1α前駆体発現ベクターを構築し、動物細胞に導入発現させたところ、カルシウムを細胞内へ流入させてもプロセシングも分泌も起こらないことを見いだした。
(2)PS要求性チャイニーズハムスター細胞株(PSA-3)はPSのない通常の培地では次第にその含量を減らす。この細胞にIL-1α前駆体発現ベクターを導入し、カルシウムを流入させたときのIL-1αのプロセシングと分泌を比較した結果、PSを除去してもしなくてもIL-1αのプロセシングと分泌は同じように起こっているように見えた。
(3)IL-1αのリン酸脂質との相互作用:IL-1αをPSまたはPCのリポソームに作用させ蛍光性低分子物質(カルセイン)の遊離を調べたところ、PSの時に限りpHが6.5以下で時間に応じて遊離がみられた。この過程はμMオーダーのカルシウムによって促進された。また分子量40kDaの蛍光性高分子物質(デキストラン)の遊離も観察された。しかし、これはIL-1βではみられなかった。
(4)IL-1α前駆体を恒常的に産生しているHTB5637細胞にカルシウムイオノホアを作用させるときにナイジェリシンで細胞内pHを低下させたところ、別部位でのプロセシングが起こったものの成熟体の分泌の促進はみられなかった。
(5)リン酸化されたIL-1α前駆体がカルシウム依存的にフォスファチジルセリン(PS)などの酸性リン脂質を介して細胞膜裏側に結合すると、そこで活性化されたカルパインに切断されて、未知の機構によって成熟体だけが分泌されるというモデルを提出した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 小林芳郎,他: "Evaluation of in vitro Toxicity of 12 MEIC Compounds on …" In Vitro Toxicology. 8. 31-36 (1995)

  • [文献書誌] 長竹日出正,他: "Granule exocytosis in a cultured human natural …" Cell.Immunol.161. 295-298 (1995)

  • [文献書誌] 東 伸昭,他: "Involvement of inflammatory cytokines in a …" Cell.Immunol.161. 288-294 (1995)

  • [文献書誌] 奥 直人,他: "Permeability change of the liposomal membrone …" J.Biochem.118. 832-835 (1995)

  • [文献書誌] 渡辺直子,他: "Roles of the phosphorylation of human interlekin …" FEBS Lett.371. 149-153 (1995)

  • [文献書誌] 渡辺直子,他: "Inhibition of cytokine processing as a therapentic …" Clin.Immunithe.5. 249-252 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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