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1995 年度 実績報告書

肝酵素誘導あるいは阻害作用を示す食品成分の検索とその安全性評価

研究課題

研究課題/領域番号 07672405
研究種目

一般研究(C)

研究機関中村学園大学

研究代表者

吉村 英敏  中村学園大学, 家政学部, 教授 (00037566)

研究分担者 大石 奈穂子  中村学園大学, 家政学部, 助手
古賀 信幸  中村学園大学, 家政学部, 助教授 (80136514)
加藤 祥子  中村学園大学, 家政学部, 助教授 (70069780)
キーワードカフェイン / カテキン類 / ラット肝ミクロゾーム / シトクロムP-450 / 酵素誘導と阻害
研究概要

1.市販缶入り飲料(コーヒー、ウ-ロン茶、緑茶、紅茶、杜仲茶)を、水の代わりにラット(ウィスター系雄、各群4匹)に20日間自由摂取させ、21日目に屠殺して肝ミクロゾームを調製し、シトクロムP-450系に及ぼす影響につき検討した。その間の各飲料の摂取量と体重は毎日測定した。 2.各飲料中のカフェイン含量(mg/100ml,HPLC測定)は、コーヒー34.9,ウ-ロン茶19.6,緑茶14.6,紅茶13.2,杜仲茶0であった。各飲料の摂取量は対照の水道水のそれと有意差はなかったが、体重はコーヒー群と杜仲茶群で有意な増加抑制がみられ、特に杜仲茶は顕著であった(約20%減)。他群では対照と有意差はなかった。 3.P-450含量はコーヒー群で有意な増加、逆に杜仲茶では有意な低下がみられた。他の飲料では有意な変化はなかった。 4.P-450IA1の代表的基質7-エトキシレゾルフィン脱エチル化活性は、コーヒー群で対照の2倍以上の上昇を示し、IA1の誘導が示唆された。本活性はウ-ロン茶でも僅かな上昇がみられ、カフェイン摂取量にほぼ比例しての上昇が示唆された。 5.P-450のIIB1の特質的基質ベンツフェタミン脱メチル化活性はウ-ロン茶群を除き、他はすべて僅かに低下した。この活性は雄ラットの常在型IIC11によっても触媒されるが、その特異的反応であるテストステロン2α-及び16α-水酸化の低下傾向と合わせ考えると、コーヒー群での低下はIA1の増加に伴うIIC11の減少として理解された。他群の低下には他の因子の関与も考えるべきであろう。 6.杜仲茶による体重増加抑制の機作やP-450含量の低下が如何なる分子種によるかは今後の課題として残された。また、緑茶、紅茶、ウ-ロン茶成分は肝ミクロゾームによる酸化反応を阻害することが見出されたが、in vivoでの影響についてはさらに検討が必要である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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