研究概要 |
1)坑甘味成分の単離,構造,坑甘味活性 シタキソウの新鮮茎ノエタノール抽出物をアンバーライトXAD-2,ボンダパックC18,HPLCを駆使して精製を行い,シタキソサイドと命名した新規化合物shitakisosides XI-XXを単離した.これらの構造は各種二次元NMRデーターの解析と酸,アルカリ等の加水分解実験に基づき決定した.これらの化合物はいずれもオレアネン系で新規のアグリコン・シタキソゲニン,20-オキソギムネストロゲニン,既知アグリコン・チチペゲニン,マ-スグロビフェリン,ギムネストロゲニン,ロンギスピノゲニンの計6種類のアグリコンからなるサッカライドで3位に-β-D-xylopyranosyl(1→6)-β-D-glucopyranosyl(1→6)-β-D-glucopyranosyl基を有している.アシル基としてN-メチルアントラニロイール基あるいはチグロイル基を21位あるいは22位あるいは28位に一個もつ.分子内にアシル基としてN-メチルアントラニロイール基を有する化合物は1mM濃度で0.2Mスクロース水溶液の甘味を完全に抑制した.分子内にアシル基としてチグロイル基をもつ化合物は1mM濃度で0.2Mスクロース水溶液の甘味を完全に抑制した.また,チグロイル基を22位にもつ化合物は0.4Mスクロース水溶液の甘味を完全に抑制した.しかし,分子内にアシル基を持たない化合物は活性を示さなかった.Shitakisosides XI-XIII,XVI,並びにXVIの活性はgymnemic acides IIIとVの半分であった. 2)ステロイドサポニンの単離と構造 目的の坑甘味化合物は単離しないとその活性測定が困難な為,徹底的に成分検索を行った.その課程でステファノサイドと命名した新規ステロイドサポニンstephanosides A-Qを得ることが出来た.これらの構造は各種二次元NMRデーターの解析と酸,アルカリ等の加水分解実験に基づき決定した.
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