研究課題/領域番号 |
07672436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高田 彰 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (00187965)
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研究分担者 |
佐々木 順子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (60134243)
長谷川 鎭雄 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (90009481)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | ネットワークプランニング / PERT / Program Evaluation & Review Techn / 医療評価 / 医療の質 / Quality Assurerance / 在院期間 / 肺癌 |
研究概要 |
診療過程における感染症等副次的事象の影響を評価するにあたり、Program Evaluation and Review Technique (PERT)の適用が有効であるかを評価することを目的として、副次的事象が発生する頻度の高い治療過程へのPERT適用を検討した。 肺癌診療過程のうち、診断過程においては論理的関係および時間的関係に基づきPERTモデルを作成することが可能であることが示された。治療過程に対する検討では、1)治療が標準化されていない、2)診療記録上、治療として行われた医学的介入の時間的記録が整備されていない、3)診療録上、感染症の治癒等副次的事象の終了の判定が不明瞭であることが明らかとなった。このため、 PERTモデル構築に必要な論理的関係および時間的関係を記述することは、現在臨床診療の現場で行われている診療記録からは困難であることが示されると共に、診療記録より臨床診療において行われた医学的介入を時系列に沿って復元することも困難であることが示された。 本研究により、PERT手法は肺癌診療の診断過程等標準化された診療行為の資源配分計画および評価に有効である一方、治療過程等標準化が不十分な分野での計画・配分には応用が困難であることが示された。医療の効率性を評価し確保するためには、診療過程の標準化と共に、医学的介入の内容および根拠を明確に示す記録を作成することが不可欠であると考えられた。
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