研究課題/領域番号 |
07672437
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
赤林 朗 東京大学, 医学部(医), 助手 (70221710)
|
研究分担者 |
甲斐 一郎 東京大学, 医学部, 助教授 (30126023)
大井 玄 東京大学, 医学部, 教授 (70114410)
山岸 明子 順天堂医療短期大学, 看護学科, 助教授 (40220248)
|
キーワード | 生命倫理 / 医療倫理 / 教育評価法 / 質問紙 / テスト・バッテリ- / 妥当性 / 信頼性 |
研究概要 |
平成7年度は、Hebertらの先行研究(1990)を参考に日本語版の問題点同定テストを作成し、信頼性、妥当性の検討を行い、質問紙と採点方法を完成させた(文献参照)。日本語版の問題点同定テストは、「エホバの証人の輸血拒否」、「重症新生児の未成年の母親による治療拒否」、「末期癌患者に対する積極的医療措置」の3つの倫理的ジレンマを含む架空の症例を被験者に示し、そこに含まれる倫理的問題点をできる限り多く箇条書きの形で列挙させるものである。採点については、1)自律性・自己決定、2)恩恵・無害性、3)法律・家族などの周囲の状況の3つのカテゴリーに分類した採点基準マニュアルを作成した。1例当り10点、3例で30点満点とした。記入時間は15分であり、日本語版作成に際し、日本の実状に即した問題設定を考案した。問題点同定テストの妥当性について、内容的妥当性、基準関連妥当性、因子的妥当性、信頼性に関して、内部一貫性(Cronbach α係数)、評定者間信頼性、test-retest信頼性などを確認した。 道徳的理由づけを調査する日本語版DIT(Rest's Defining Issues Test)は、共同研究者の山岸により既に開発され、様々な場面で応用されている。今回は日本語版DITのうち、生命倫理・医療倫理の場面により即したテスト・バッテリ-を組むため、「新薬の売買」、「末期癌の安楽死」に関する2つの例のみを用いた。問題点同定テストとDITのテスト・バッテリ-の所用時間は25分である。テスト・バッテリ-をある看護大学及び医科大学で約400名に行った。現在2つのテストの項目得点の相関を解析し、バッテリ-の妥当性、2テストを同時に施行する際に生じる問題点を検討している。
|