過去15年間に遡り日大板橋病院耳鼻科ならびに気管食道科で入院加療した悪性疾患のデータベースを作製した。次いで、会計データより各患者の各月毎の入院費の抽出を行うプログラムを作製した。現在、各々の疾患群あたりの平均とそのばらつきを求め、それらから、重症度、年齢、基礎疾患の有無、等の要因を見つけだし層別化しようとしているところである。更に入院費を、投薬料、手術料、放射線治療料、検査料、処置料、画像診断料等に区分し、各々の全体に占める割合についても検討している。 尚、保険点数の改訂があると同じ内容でも医療費が異なってしまい、その調整が非常に煩雑であることが判明した。この点で同等の医療費の比較が困難であり、比較は保険点数が改訂されない2年間毎になりそうである。 現在、疾患の一つである下咽頭癌例について抽出し、検討を加え第96回日本耳鼻咽喉科学会総会にて発表する予定である。 今回の検討で、治療費は入院費だけではなく放射線治療などの通院治療もあり、外来医療費を加えないと治療全体にかかった費用の算定に誤差がでることが判明した。その点をどうするかについては検討中である
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