研究概要 |
1.すでに我々が同定した:Lp(a)の免疫学的測定法で重要なクリングルIV領域のペプチドを合成した.このペプチドをリポソーム上にカルボジイミド法で結合させたペプチド-リポソーム結合物は、このペプチドエピトープを認識するモノクローナル抗体に対して,直線性がとても優れた検量線を示す暫定標準物質となることが明らかになった.しかしこの暫定標準物質は、既存の複数のLp(a)測定系に対して示す測定値は僅かであった. 2.エピトープの周辺を,今回合成ペプチドを膜上に合成して,これを抗原して,各種の抗アポ(a)抗体が反応するかを検討した.しかし,これまでの部位以外に,すでに我々が発見した領域以外にモノクローナルLP(a)/アポ(α)抗体が反応する領域を特定することができなかった.さらに,ポリクローナル抗体でも同様の結果であった. 3.報告されているアポ(a)のcDNAからプラスモノゲンとの相同性の乏しい領域にプライマーを設定して,ヒト肝臓cDNAライブラリーを鋳型にPCRをおこない,およそ1.5Kbのバンドを得た.直接シークエンス法で,これは確かにアポ(a)のcDNAのサブクローンであることが確認された.これを大腸菌用および酵母用発現ベクターにつないで各ホストに挿入して,蛋白発現をおこなった.
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