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1996 年度 実績報告書

不妊症女性の心理的問題の背景要因とその援助に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672512
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山形大学

研究代表者

鈴木 育子  山形大学, 医学部, 助手 (20261703)

研究分担者 千葉 ヒロ子  山形大学, 医学部, 教授 (50123310)
森岡 由起子  山形大学, 医学部, 助教授 (70113983)
生地 新  山形大学, 医学部, 講師 (20185177)
キーワード不妊症 / 心理学 / 母性看護学 / 不安 / 抑うつ / 人格特性
研究概要

不妊症女性を対象として、不妊に伴うストレス、治療に対する不安などについての準構造化面接、質問紙を用いた心理検査を行った。
心理検査は、不安の尺度としてState-TrateAnxiety Inventry (以下STAI)、抑うつの尺度はCenter for Epidemiologic Studies Depression Scale(以下CES-D)、人格特性はPicture FrustrationStudy(以下PFスタディ)を用いた。
STAIの結果は、状態不安、特性不安ともに、日本人女性の平均値よりも高めであった。不妊期間が4年以上の群で特性不安得点が高い傾向にあり、不妊治療が長期化すると、不安を抱きやすい性格傾向が強まる可能性があることが示唆された。また、CES-Dの平均得点は、日本人女性の平均得点よりも高値を示し、不妊期間が4年以上の群では、CES-Dの平均得点は有意に高かった。不妊治療の長期化により抑うつ状態が強くなる可能性が考えられた。
PFスタディでは、不妊期間別の有意差は認められなかったが、日本人女性の平均得点に比較して、性格特性の「自己防衛型」が低く、「障害優位型」「要求固執型」は高めであった。不妊原因別では、「障害優位型」の平均得点は「本人に問題あり」が最も高く「要求固執型」の平均得点は、「双方に問題あり」が最も高かった。家族形態別、職業の有無別での有意差は認められず、不妊原因別で「障害優位型」と「要求固執型」に有意差が認められた。
以上の結果より、不妊症女性の心理的特性として、不安や抑うつが強い傾向がみられ、不妊期間や家族形態、不妊原因などの要因との関連が考えられ、不妊の原因が本人にあるかどうかで、葛藤の処理パターンが異なってくる可能性が示された。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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