研究課題/領域番号 |
07672526
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小西 美智子 広島大学, 医学部, 教授 (20161961)
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研究分担者 |
吉岡 洋治 広島大学, 医学部, 助教授 (40284195)
永井 真由美 広島大学, 医学部, 助手 (10274060)
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キーワード | 保健婦 / 3年間の状況変化 / 在宅療養支援 / 理学療法士 / 作業療法士 / 歯科衛生士 / コーディネート機能 |
研究概要 |
平成7年11月に広島市市街地で日常生活自立度ランクが寝たきり状態に近いランクB及びCで65歳以上の在宅療養者の療養状況を調査分析したが、今回はその3年後の看護・介護状況を調査分析した。結果は平成7年度の対象者51名中14名は死亡、2名が入院、1名が入所で、34名が在宅で療養していた。在宅療養している者の中で、自立度がランクBからAに好転した者2名、ランクBからCに悪化した者3名で、変化なしは23名であった。保健・医療・福祉の専門職が導入及び中止状況を見ると、3年間で変化がなかった者は1名だけで、保健所からの嘱託訪問指導員が減少し、訪問看護ステーションからの訪問看護婦及びホームヘルパーの導入または回数の増加が多かった。理学療法士及び医師は導入と中止の両方があった。ショートステイ及びデイサービスの利用は増加し、入浴サービスは減少していた。特殊寝台やマットレスの導入者が多く、腰掛け便座や入浴補助具の使用中止した者が多い。車椅子は導入と使用中止が半数ずつあった。 広島県において調査した、理学療法士123名及び作業療法士141名の在宅療養支援状況を分析すると、理学療法士は医療機関の外来指導時及び入院患者の退院指導が最も多く、次が医療機関及び訪問看護ステーションからの訪問指導、市町村の機能訓練教室及び訪問して指導するとなる。作業療法士は医療機関の外来指導及び入院患者の退院指導が最も多く、次は医療機関及び老人保健敷設でのディケア時の指導、医療機関及び訪問看護ステーションの訪問指導となる。在宅療養支援する際の問題点して、他機関及び他職業との連携の取り方の難しさが挙げられていた。一方広島市の歯科衛生士に実施した在宅療養支援状況を分析すると、在宅療養に関わっていると回答した者は84名中15名18%と少なく、それも外来指導が中心であった。 保健婦は在宅療養者の心身の状況及び介護状況に会わせて、必要な社会資源を導入すること、また不必要になった場合は削減する事が出来るように、在宅療養環境をコーディネートする機能が必要である。
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