研究課題/領域番号 |
07672532
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 兵庫県立看護大学 |
研究代表者 |
内布 敦子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 講師 (20232861)
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研究分担者 |
河野 文子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (30275317)
和泉 成子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (20275316)
柴田 秀子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (40254479)
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キーワード | 終末期看護 / 在宅ケア / 看護判断 / 治療看護 / 症状緩和 / ケア提供システム / 看護コンサルテーション |
研究概要 |
1.終末期患者のケアにおける看護判断と援助技術の開発について 在宅で療養を続ける終末期患者に対して定期的な訪問を行い、(1)症状緩和(痛み、しびれ、排便のコントロール不良など)、(2)死に向かう患者の心理的サポート、(3)患者の家族の健康管理と心理的サポートなどを中心とした援助を実施した。また亡くなる1ヶ月前からは、メンタルヘルスの専門家からスーパーバイズを受けながら、カウンセリングの手法を用いた援助を実施した。これらの援助によって、患者は自ら自分の死に対して直面することが可能となり、穏やかな死のプロセスを進むことができた。そして2つの事例から終末期患者への援助技術として有効と考えられるいくつかの技術が見い出された。(1)症状緩和では、身体に特定の方法で接触する技術(マッサージなど)、身体をリラックスさせる技術、(2)患者の心理的サポートでは、死に直面することを支え、平穏な死に至るためのカウンセリング技術、(3)家族へのサポートでは、話を聴き、家族の健康管理を十分に行っていく技術であった。今後は事例を重ね、現在抽出されている技術の有効性を確認すると同時に、新たに有効な技術を明らかにしていく。また一方で、看護技術の有効性や妥当性を実証するため、客観的な指標を用いて効果を判定していく必要があると考える。 終末期の看護ケアに関するシステムの導入の方略について 民間の小規模医療機関で、終末期患者を入院から在宅まで一貫して看護できるシステムを作り、導入するために、1995年4月から定期的に看護コンサルタントがコンサルテーションを実施している過程に参加した。そしてコンサルタントの介入により、看護理念の構築からセルフケア理論に基づく記録用紙の開発が進められ、看護集団が変化していく過程を観察した。システムの導入には長い時間が必要と言われているが、今後も観察を継続し、導入に効果的な方略について分析を行っていく。
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