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1997 年度 実績報告書

終末期ケアにおける看護判断と援助技術の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07672532
研究機関兵庫県立看護大学

研究代表者

内布 敦子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (20232861)

研究分担者 竹本 明子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (70295757)
河野 文子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (30275317)
ラーソン パトリシア J  兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80295766)
キーワード終末期看護 / 在宅ケア / 看護判断 / 治療看護 / 症状緩和 / ケア提供システム / 看護コンサルテーション
研究概要

平成9年度は、平成8年度までの事例研究の結果から(1)看護者が自分自身の状況に気づき患者に直面する過程(2)死にゆくことの言語化をすすめる技術とそれを可能にする要因を明らかにし、(3)看護婦の状況を明らかにするシート、患者、家族の状況を明らかにするシートの開発とその有用性の検討に取り組んだ。
(1)看護者が自分自身の状況に気づき患者に直面する過程
死について言語化をすすめるには看護者自身がどのように死や患者に向かおうとしているのか明らかにしそれを認める段階が必要であることが事例の分析から明らかになった。また、病気や予後に対する患者や家族の考えは看護介入を判断するのに重要な情報項目であることが明確になった。
(2)死にゆくことの言語化をすすめる技術とそれを可能にする要因
看護者の準備性がある程度高まると死にゆくことを患者や家族と言語化して共有することができようになった。その過程を分析してそれを可能にする以下の要因を抽出した。(1)信頼関係を築く(2)時期を見極める(3)体の感じを表現させる(4)話を聞くことを保証する(5)家族との話ができるようサポートする(6)具体的な表現方法を提供する(7)いつでも日常的な会話に戻れる(8)患者の表現に関する意志を尊重する(9)看護者をサポートする体制がある
(3)看護婦の状況を明らかにするシート、患者家族の状況を明らかにするシートの開発と有用性の検討
これらの事例研究から導き出した言語化に影響する要因を整理し、看護介入を実現しやすくすることを目的に看護婦の状況を明らかにするシート、患者・家族の状況を明らかにするシートを作成し、試用した。シートの有用性について検討した。分析の結果、言語化のために必要であると思われる項目と必要性について意見のばらつく項目が見受けられた。シートの有用性については今後も検討が必要である。
終末期ケアにおける看護判断及び看護援助技術について平成7、8年度には死にゆくことの言語化をすすめる技術、平成8年度には症状緩和技術に焦点を当てて探求した。平成7、8年度にはコンサルテーションの過程を分析して看護活動を支える技術を抽出した。本年度は、死にゆくことの言語化をすすめやすくするためのシートの開発を行い、研究結果から終末期ケアにおける技術とそれを支える体制を考慮した包括的な取り組みを提言した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 和泉 成子、河野 文子、吉田 智美、内布 敦子: "症状マネジメントモデルを用いた事例検討" インターナショナルナーシングレビュー. 20巻4号. 48-56 (1997)

  • [文献書誌] 内布 敦子: "Peathful Death を導く看護介入の一例 ,-主に死にゆくことについての言語化を支援して-" 第12回日本がん看護学会学術集会. (1997)

  • [文献書誌] 河野 文子: "末期がん患者に関わる看護者自身の状況を理解することの意義 -看護者自身の不確かさを見つめ直したことによって得られたもの-" 第12回日本がん看護学会学術集会. (1997)

  • [文献書誌] S.Izumi,A.Uchinuno,A.Kawano: "The terminally ill patient in Japan:Talking about death and dying" International Council of Nurses 21st Quadrennial Congress. (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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