研究課題/領域番号 |
07672540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
河合 千恵子 久留米大学, 医学部, 教授 (80091114)
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研究分担者 |
波多野 浩道 久留米大学, 医学部, 助教授 (50164851)
山下 文雄 久留米大学, 医学部, 教授 (20080723)
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キーワード | 看護学 / 教育方法 / 教育評価 / 模擬患者 / 小集団 |
研究概要 |
1.小集団学習の効果に関する研究-演習行動を中心に-:対象は医学部看護学科1年生108名を後期の看護技術の学習グループを編成し直した後、前期の成績が良かったグループ(高値G)、悪かったグループ(低値G)を抽出し比較検討した。1グループはそれぞれ4名である。方法は、基礎看護学方法論の単元「清潔」の中のある学習場面を8mm液晶ビデオによる撮影記録から、課題達成に要した時間、動作の種類・回数から分析した。結果、課題達成に費やした時間は低値G60分、高値G23分、準備・実施に費やした時間の割合は低値G60%と40%、高値Gは23%と67%であり両者間には差が見られた。動作の種類として「資料やワークシートを見る動作」「よそ見動作」「グループからの出入り動作」「会話動作」から分析した。これらの動作は両グループ間に違いが見られ、小集団学習を客観的に評価する一つの視点になるのではないかと考えられる。 2.「模擬患者(SP)による実験授業」の評価:対象は上記と同様である。コミュニケーション・スキル評価の方法は、看護学的に必要な情報が引き出せたかという看護学的評価軸と、コミュニケーションに促進的な面接になっていたかのコミュニケーション・スキル的評価軸と患者側の評価軸の3軸によて評価することが必要である。今回は、コミュニケーション・スキル的評価軸について8項目からなるコミュニケーション評価表を作成した。SP2事例について、それぞれ2名の学生が演じたSPとの対応を評価した。その結果、SPからは優した、傾聴、看護的視点からの情報収集について学生個別に評価された。見学していた学生の評価は演じた4名の学生に対してそれぞれ特徴をとらえ評価していた。その他、SPを使っての授業に対して「患者の気持ちを聴く」「患者の立場で考える」ことなどが実感として伝わり、個々にフィードバックできた点は評価に値する。
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