• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

マタニティ・ブルーズ発症の予知とそのケアシステムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 07672543
研究種目

一般研究(C)

研究機関名古屋市立大学看護短期大学部

研究代表者

長川 トミエ  名古屋市立大学看護短期大学部, 助教授 (70269702)

研究分担者 石原 英子  名古屋市立大学看護短期大学部, 教授 (90080192)
小笠原 昭彦  名古屋市立大学看護短期大学部, 助教授 (30249346)
水野 金一郎  名古屋市立大学看護短期大学部, 教授 (70079995)
川村 恵美  名古屋市立大学看護短期大学部, 助手 (20241200)
キーワード唾液中プロスタグランジンD_2 / 妊婦の精神身体症状 / ソーシャルサポートネットワーク / マタニティ・ブルーズ主要症状
研究概要

マタニティ・ブルーズの発症予防は早期の予知にあることから,中枢神経作用との関連が示唆されているプロスタグランジンD_2(以下PGD_2)量と褥婦の精神身体症状との関連を明らかにする目的で本研究に取り組んでいる。
マタニティ・ブルーズは「産後3〜4日」に,「軽い抑うつ症状を呈し」,「頻度は高い」ことを3主徴とするものと定義されている。しかし,診療基準ははっきり決められておらず,また,予防的基礎資料は乏しい。そこで,われわれは妊娠期からの縦断的観察の必要性を考え,妊娠中期の妊婦58名を対象に,自己式質問紙調査と唾液中PGD_2値の測定を実施した。更に,この対象者の産褥4日,産褥1か月に同様の調査を実施している。マタニティ・ブルーズ測定尺度にZung抑うつ尺度(SDS)20項目と妊産婦の自覚症状5項目を4段階評価した。心理的要因としては,MPI-神経症尺度24項目を3段階評価とした。PGD_2の測定には,酵素免疫測定法のキットを用いた。データの解析には,統計学パッケージHALBAUを用いt検定を行った。妊婦の精神身体状況とPGD_2との関連について以下の結果を得た。
マタニティ・ブルーズ測定尺度のSDS・自覚症状とMPIとには相関が高く,妊婦においても,神経症要因と精神身体状況には関連があることが明らかになった。また,妊婦を取り囲むソーシャルサポートネットワークの大きさと関連する可能性があり,妊婦の不安やいらいら感を早期に察知し,それに対応するサポートシステムづくりの必要性が再認識できた。PGD_2測定値と精神身体状況との間に関連がみられ,特にPGD_2高値群ですでにマタニティ・ブルーズの主要症状と類似の症状が認められたことから,産褥期のマタニティ・ブルーズ発症にも関わる可能性があると考えられる。今後分娩後の測定値と比較検討していきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 長川トミエ: "マタニティ・ブルーズ発症予知に関する基礎的研究-妊婦の精神身体状況とPGD_2との関連" 日本助産学会誌. 9. 150-153 (1996)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi