研究概要 |
新しい布の保温性評価法を提案した。その評価はニュートンの冷却則に基づく時定数理論でなされていて、その実験法はJIS L 1096の冷却法と同様である。この方法を用いると,布の保温性が保温率のみならず熱伝達量によっても評価される。この評価法を学校致材として用いるための実験条件を調べた。得られた結果は次の通りである。 1)温度は棒状温度計で計測する。 2)時間はストップ・ウォッチで計測する。 3)およそ容積割合で95%の熱湯を満たした市販のジュースの空き缶を熱源体として用いる。 4)時定数に温度依存性が認められたことから、ある一定の初期温度からの温度降下は5°C程度とすることが必要である。 5)断熱には厚さ2cmの発泡スチロールが適当である。 6)柔軟な薄地布を試料として用いる場合には、熱源体に一定張力で巻き付ける必要がある。 次いで、これらの条件を考慮した時定数理論による布の保温性評価に関する学生実験書の例を提案した。
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