研究概要 |
今年度は日本人児童・生徒を対象として、自律神経系不定愁訴(OD)とその背景にある社会生態学的条件に関する調査を実施した。 そのために,都市、農村、漁村等に層別化した調査標本5,749人を対象とした。その結果、以下の結論を得たが、さらに詳細な解析を現在継続中である。 1.OD陽性率は小4から小5、小6、中1、中2、中3の順で男子では39.8%、35.8%、40.2%、47.5%、52.4%、56.1%で、対する女子では41.9%、46.9%、54.9%、60.9%、61.3%、62.7%と年齢とともに上昇していた。 2.このODはかつてのように都市に多いとは言えず、近年では都市と農村の差が少なくなってきている。一方、見方によっては農村の方にODが多発しているとも言いうるような逆転が起きている。 3.生活の夜型化が着実に進行し、それに伴ってODが増加している。
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