研究概要 |
1.α-トコフェロールとゴマリグナン物質との相乗効果におけるゴマリグナン物質の有効濃度を検討した。 1)セサミノールの添加量を0.05,0.1,0.2%について検討したところ、0.05%より0.1,0.2%添加群の方が生体内トコフェロール上昇効果は大きかったが、0.1%と0.2%の間には有意差はなかった。報告者らは、これまでの研究で0.2%を用いたが、0.1%で十分であることが判った。 2)セサミンの添加量を0.1,0.2,0.5%について検討したところ、0.1%より0.2%の方が効果は大きかった。0.5%添加群は0.2%添加群より効果が少ないという結果になった。しかし、セサミンの生理効果を研究している他の研究者は0.5%かそれ以上を用いているので、セサミンについてはもう一度検討する予定である。 2.α-、γ-、δ-トコトリエノールとα-トコフェロールを含む混合物(T-mix)とゴマリグナン物質の相乗効果について検討した。 1)T-mixを20mg,又は50mg/kg diet含有する飼料でラットを飼育したところ、20mg群では明らかにビタミンE欠乏状態を示し、50mg群もやや欠乏状態であった。生体内にはα-トコフェロールと極々微量のα-トコトリエノールが検出されたが、γ-及びδ-は検出されなかった。 2)T-mixと同時にセサミノール又はセサミンを添加するとセサミノール添加でα-トコフェロール量は2〜3倍上昇し、セサミン添加では1.5倍上昇した。α-トコトリエノールも極微量ではあるが、ゴマリグナン添加で上昇した。 平成7年度備品購入予定として[シッパーユニット160L(島津)]を申請したが、予定を変更して[LCコントローラー(島津)]を購入した。
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