1、方法 アルカリイオン水の摂取がラットの血清生化学検査値に与える影響を検討するために、ラットが摂取する飼料の脂質源を、魚油とラ-ドの2種類に設定して実験を行った。設定するラットの実験群は、魚油飼料の実験ではアルカリイオン水摂取群、浄水摂取群の2群に、ラ-ド飼料の実験ではアルカリイオン水摂取群、浄水摂取群、水道水摂取群の3群とした。 2、結果 魚油を脂質源とした飼料を摂取させた実験では、アルカリイオン水を摂取したラットの血清生化学検査において、中性脂肪、リン脂質がコントロール群に比べやや定値を示したものの、有意差にはならなかった。ラ-ドを脂質源とした実験では、魚油を脂質源とした場合とは異なり、コレステロール、βリポタンパク質、中性脂肪、総胆汁酸、リン脂質などが高値を示し、総胆汁酸濃度はアルカリイオン水摂取群が、水道水摂取群に比べ有意に高くなった。 3、考察 魚油を摂取すると血清脂質レベルが低下し、ラ-ドでは上昇することが知られている。従って本実験の結果は、アルカリイオン水を摂取することこれらの脂質を摂取した場合の血清脂質レベルに対する影響が強く現れることを示唆しているものと考えられる。従ってこの結果を明確にするためには、摂取脂質を魚油またはラ-ド、摂取水をアルカリイオン水または浄水の4群に設定した実験をする必要がある。
|