平成7年度は、基本的に本年度研究実施計画に基づいて研究を行った。「女性の性周期と健康・生活に関するアンケート」を作成し、調査を実施したが、その内容は以下の5パートから成る。(1)プロフィル、(2)初潮の年齢、閉経の年齢など月経に関することがら、(3)「性周期」を月経期、月経前期、月経後期の3ステージに分けて、各期で感じる心身の自覚症状、(4)性周期の3ステージにおけるライフスタイルの変化、(5)性周期の3ステージにおける健康自覚症状と健康感の変化である。10代(中学生、高校生、高専生、短大生と大学生の一部)、20代(短大生と大学生の一部、主婦)、30代、40代、50代、60代の主婦の方たちの協力によって、合計971名から回答を得た。現在、データを計算機に入力し終わり、集計作業の最中である。結果は各年代の女性ごとに一部得られている。 基礎体温測定も、10代90名、20代23名、30代11名、40代13名、50代12名、60代3名という広範な年齢層の女性の結果が得られたことから、個人差と年代による変化という観点で分析する作業を鋭意進めている最中である。 以上の解析によって、過去に実施した研究で示唆された傾向、即ち「性周期」を月経期、月経前期、月経後期の3ステージに分けた時の行動体力と防衛体力の変動の様相が、年齢の影響を受けるのではないかという仮説を、質問紙による自覚的感じと基礎体温から検討できる直前の段階まで来ている。鋭意解析を進める予定である。
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