ラットを購入し、トレーニング群と、コントロール群に分け、トレーニング群については8週間のトレツドミル走行トレーニングを行わせた。トレーニング期間終了後ラットから、副腎を摘出しアンジオテンシンIIによるアルドステロン放出実験とANP受容体数の測定を行った。アンジオテンシンIIは副腎からアルドステロンを放出させることによって利尿作用を起こす。トレーニングおよびコントロール群のラットから摘出した副腎をアンジオテンシンIIを含む緩街液中で1時間インキユベーションし、放出されるアルドステロンをラジオイミユ-ノアッセイ法で測定した。その結果、アルドステロンの放出量はトレーニングによって統計的に有意な変化を起こさなかった。また同様の実験を一過性の運動を負荷した後に行った。一過性の運動を行うと、アルドステロンの放出量が高まる変化を引き起こした。アンジオテンシンIIとは逆にアルドステロンの放出を抑制するのがANPである.ANPについては副腎の受容体数の測定を行った。その結果トレーニングでANP受容体数が増加する傾向がみられた。ANPの受容体には3種類のサブタイプがある。以上の実験はこれらを合計したものとしてあつかった。さらに詳しく研究を行うため比較的少数であるA受容体、B受容体について検討中である。これにはA、B受容体に特異的に結合するリガンドを結合させ、そのとき放出されるセカンドメッセンジャーであるcGMPをラジオイミューノアッセイ法で測定するという方法を用いている。
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