研究概要 |
1.平成7年度に静清低地で採取したオールコア試料について,有孔虫・貝・花粉・珪藻化石分析および年代測定を行った結果,以下のようなことが明らかになった。 (1)内湾の形成はおよそ8000年前に始まり,5400年前頃までは沿岸水が流入し,外洋水の影響も及ぶ環境であった。 (2)5400年前以降になると,砂州地形の形成によって背後の内湾は閉塞されて潟湖化した。さらに約4700年前には,砂州列がより海側に拡大したため,潟湖は湿地へと変化した。およそ2000年前になると,最も海側の砂州列が形成されるようになった。 (3)砂州地形の離水は6000〜5000年前の短期間に集中しているが,この時期は日本の海面変化における最高海面期後の海面停滞期ないし低下期に一致する。 2.静清低地の地形発達過程と,時代ごとの遺跡の分布域との関係を検討した結果,両者の間には密接な関係があり,砂州列の発達に対応して人間活動の範囲が拡大していったことが明確になった。 3.佐渡ヶ島国中平野において,有孔虫化石群集の解析結果に基づいて古環境変遷を考察した。 4.日本および海外の砂州地形に関する従来の研究成果を整理した。
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