研究概要 |
理科離れが年々進むなかで,実験・観察を重視した理科を指導するのに,十分な実力を備えた小・中学校教員の養成の必要性が指摘されている。この要請に耐えうる教員を養成するための,教員養成系大学・学部における物理学分野のカリキュラムの開発を目的に,閉成7年度より研究を開始した。 平成8年度に於いては、鳴門教育大学学校教育学部入学者の,物理学に関する基礎知識・能力を知るための調査を継続して行なった。この調査は平成3年から実施してきたが,来年度からは新しい学習指導要領にもとずいて教育された入学者が大部分となるため,これまでの結果をまとめ日本理科教育学会四国支部大会で報告した。この調査により学生の持っている,物理学の基礎知識・能力のレベルは把握できた。 次に,小・中学校で指導する物理学分野の内容を踏まえて,教員養成系大学における授業内容について検討を行った。本学においては大学設置基準の大網化に伴うカリキュラム変更で,教養基礎科目としての物理学(2単位)が無くなったため,異なる複数の講義科目(理科として実施するために,物理学・化学・生物学・地学が1/4づつ担当)の中で,いかに系統的に物理学を指導するかが大きな問題として浮かび上がった。
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