初心者がプログラミング言語を学習する場合、いくつかの学習方法がある。1つは、与えられた問題に対して机上でプログラムを実際に作成し、実行して誤りがないか確かめながら学習する方法がある。そこでつまずいた学習者に適切なアドバイスを与えることができれば、より学習効果が上がる。第2の方法として問題に対するプログラムが与えられ、プログラムの実行結果を問いながらプログラミングの学習を行う。また、問題に対するプログラムの一部分が書かれていないプログラムを学習者に提示し、プログラムを埋めていき、プログラムを完成させることにより、プログラミングの学習を行う学習もある。その場合も学習者の誤りに応じた支援を行うことにより学習者のプログラミングに対する理解を深めることができる。今年度は、第2の学習方法による学習者への支援システムを作成した。平成7年度に学習者が犯したプログラム作成における誤りより支援を検討した結果と、8年度に教材の検討を行った結果をふまえ、C言語のプログラミング学習教材の問題データベースを構築し、インターネット上で利用できるCAIを作成した。教材の範囲としてはCプログラミングの判断文、繰り返し文とした。教材データベースは教材管理情報と問題情報からなり、個人の学習状況にあわせて支援が行えるように学習者データベースを用意し、学習者履歴などがとれるようにした。学習支援システムの構築は、データベースをMicrosoft Accessで構築し、WebサーバーはWindows NT Server上のInternet Information Serverを利用し、データベースとWebページの連携にはActive Server Pagesを使用した。データベースとWWWを連携させることによりCAIを容易に作成することができ、学習履歴を取ることによって学習者に応じた学習支援が行え個別指導することが可能となった。
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