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ある課題が与えられたとき、学習者は問題解決の知識とコンピュータの操作の知識を統合し情報を処理していく。そこで、コンピュータによる処理過程に視点を置き、学習者の特性を明らかにすることを試みた。
本年度は中学生を対象に応用、分析、統合の力が問われる課題を与え、その処理過程を分析、解明した。第1の実験は、データベースの検索過程である。クローズドエンドとオープエンドの課題を与えたとき、前者の検索経路は収束し、後者は多分岐になった。また、検索経路は、単線型、非直線型、反復型、複線型の4タイプであった。第2の実験はプログラム作製過程である。連接型の課題を与えプログラムを作成させたところ、入力、思考の頻度から入力型、思考型、入力・思考型の3タイプ、作成タイルは(1)大きな変更をせずに記述し、1度で完成させる。(2)大きな変更をせずに記述し、実行して修正していく。(3)修正しながら、動作を確認しながら逐次記述していく(4)画面を消去したり修正、動作を確認しながら逐次記述していくの4タイプであった。第3の実験は文書修正過程である。誤文のある文章を与えたとき、修正順序は個人ごとに異なる。修正方法はBSキ-が多く使用される。また、修正箇所を消去してから挿入する者が、約50%存在した。修正率の高い箇所は仮名文字の部分であり、修正率の低い部分は概念や言語にかかわる部分であった。これらの実験は個別にデータを収集し個人の処理過程を解明し、そのデータを集約し集団の傾向と特徴を明らかにした。
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