研究概要 |
本研究は,バ-バルならびにノンバーバルコミュニケーションに関するマルチメディア支援型教育システムの研究である. バ-バル部においては,本研究で提案した文脈依存語学学習法に基づいて,英会話教育システムのプロトタイプを作成した.このシステムは外国人の発話の意味を推測し,それに対して質問をすることによって,辻褄の合うストーリーを構成していくゲーム方式のコースウェアを持つ.評価実験の結果,設計目標の達成度はかなり高く,このままでも十分に実用的であるとの評価を得た.このコースウェアの外国人の発話と質問の部分に手話通訳する機能を追加して,手話会話教育システムを構築した.評価実験は時間的余裕がなく被験者5名であったが,今後の開発の指針は得られた.評価は引き続き行なっている.今後,システム機能の一部である学習ナビゲ-タに文脈診断機能を持たせ学習者の学習履歴に基づいて適宜学習を支援する知的機能を追加する予定である. 他に,本研究で構築した日本手話電子化辞書を活用し,アニメーションとの実映像の2種類の映像を用いて調動学習ができる手話学習システムを開発した.この評価は来年度行なう予定である. また,議論もコミュニケーションの一つである.議論では相手に反論されないよう理路整然とした主張をしなければならない.この主張を論理的に組み立てる能力を育成するための論理構築支援システムも開発し評価実験を行なった. 以上の研究成果は平成10年度教育工学研究会で発表する.
|